だまされんなって!〜他人との距離の取り方講座〜

 わたしは、学生の頃、某予備校で事務のバイトをしていました。そこで毎年毎年見掛けるのが、生徒の講師陣に対するファン心理(笑)。講師との合う合わない、相性もあり、一概には言えませんが、講師の講義や脱線を聞いてファンになったりするみたい。

 好意を持つこと事態は少しも悪いことじゃないと思う。「先生に本気で好きになっちゃだめ」っていうのとも違う。だけど。ひとつ気になるのが、そういった親近感を、「この先生は自分を理解してくれてる!」って勘違いしてる部分もあるんじゃないかなぁ、ってことなのですよ。 

 一方的に「自分の理解者」だって思い込んじゃう、という、勘違い。講師陣の話は、たしかに魅力的かもしれない、元気付けてくれるものかもしれない。だけど、究極にいえば、違う環境に住む他人でしょう?それに、彼等は、そういう話をするプロなんですよね。いくら彼等が自分の内面を語ったとしても、彼等はさほど心が痛むわけではない。だって、その話は彼らのなかで、既に大多数にむけて伝えるために加工されたものなんだから(たとえ話の内容に嘘はなくてもね)。

 だって、考えてみて。自分の身近な友人が身を切る思いで口にした感情を。その2つの話の重みの違いというものを。まあ、身近な者の心情の重みを知っているから、彼ら他世界の人間の話も重く受け止めてしまうものなのかもしれませんが…。

 ただ、私も含めて、誰もが自分の気持ちを見失わないように、ということですね。誰かを理解するというのは、生身の人間との共同作業なのだから。それに、こういったファン心理って、身近な「すごい人」だけじゃなく、遠くの「普通の人」=芸能人、にも当てはまりそうだから。


初出:2000年10月 ブログパーツ
加筆訂正:2003/6/23


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